レター No.80「ソーシャル・ディスタンシング(社会的自主隔離)」(2020年5月1日)

 会員の皆様こんにちは。ゴールデンウィークを如何お過ごしでしょうか?因みに私は、「Stay Home Week」、「Stay Home Positive」な日々を送っています。

 地球規模で猛威をふるう新型コロナウイルスにより、日本だけでなく、世界の各都市で封鎖や外出禁止令が出され、世界経済は今、止まっている状態です。未だ、新型コロナウイルス終息の見込みはなく、皆が困窮しています。
 「緊急事態宣言」が、令和2年4月16日~5月6日を期間として全都道府県を対象に発せられましたが、また今回1ヶ月程度延長されることとなりました。この宣言は、私達のライフスタイルを大きく変えました。
 「三密」禁止の徹底により、学校閉鎖、在宅勤務、大手デパートは休館、スーパーやコンビニで並ぶ時は間隔を空ける、レストランのお料理は持ち帰りに、電車やエレベーターの中での会話は慎む等。東京のオフィス街の人通りは、半分以下に減りました。電車も空いています。尊い命を守る為、皆で見えない敵、コロナウイルスと戦っています。
 しかし、未だ一部のサービス業や、ゴルフ練習場、公園等に、政府・自治体からの要請を無視して利用している人がニュースで報道されていますが、どのような理由があろうと「私は大丈夫!」「ここは大丈夫」等と考えている、自己本位の“私肥大症”の方々です。「緊急事態宣言」の本質が理解できていない、意識の低さに不快感を覚えます。

 このような中、医療従事者の方々、生活維持に欠くことのできない仕事をしてくださっている方々は、劣悪な環境下で、感染リスクを負いながら患者の治療や私達の生活のサポートを続けてくださっています。本当に頭が下がります。心より敬意と感謝を申し上げます。その方々のためにも、一刻も早くコロナ危機から脱出しなくてはなりません。その鍵が、私達1人1人の行動改革にあることを、今一度認識しましょう。

 今、目が離せないのが、刻々と変わっていく毎日のニュースです。ニュースキャスターや専門家は、耳慣れない新しいカタカナ言葉で動向を報じています。一番心配な高齢者の皆様は、果たして話の内容が理解できているでしょうか?
 「クラスターやスーパースプレッダーが原因で、オーバーシュートになるから、パンデミックになる前にロックダウンしないと・・」等と言われても?! 皆様はいかが?!
 
 今回は、皆が使い始めた「ソーシャル・ディスタンシング(Social Distancing)」について取り上げ、危機管理を強めていきたいと思います。
 さて、「ソーシャル・ディスタンシング(Social Distancing)」とは何ですか?
様々な訳があります。「感染拡大を防ぐために物理的距離をとること」「社会距離戦略」「対人距離確保」「社会的自主隔離」・・等。
 そもそも、「ソーシャル・ディスタンシング(Social Distancing)」の「Distancing」とは、“Distance(距離)”の動詞形で、感染予防戦略を表す言葉として「感染拡大を防ぐために物理的な距離を取ること」と定義され、医療現場では、「Social Measures」や「Physical Distancing」とも言われ、医療の専門用語として使われています。
 ニュースやネット上等で「ソーシャル・ディスタンス」と、一緒に使われていますが、「ソーシャル・ディスタンス」と「ソーシャル・ディスタンシング」は区別する必要があります。「ソーシャル・ディスタンス」は、感染症の話というよりは、人間の心理的な距離の話であり、両者は学術的な解釈に大きな違いがあります。コロナ関連では「ソーシャル・ディスタンシング」を使います。
 「ソーシャル・ディスタンス」については、コロナが終息した後、改めまして、エドワード・T・ホールのパーソナルスペースとして、紹介させていただきます。

 さて、最近ニュースによく出る、アメリカ疾病予防管理センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)のページに、「対面での接触を制限することが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐ最善の方法である」と書かれています。
 よって日本も世界も、「三密」を厳しく禁止しています。集会規制、学校閉鎖、在宅勤務、人混みを避ける(公共交通機関・ジム・スーパー・飲食店の利用は避ける)、不要な接触を避ける(握手やハグをしない)、体調の悪い人は家に留まる・・ 等が繰り返し言われているのです。日経新聞(4月1日)によれば、世界の人口の4割が自宅待機。米国の2/3の州で移動制限が発動されています。
 今一番心配されていることは、医療崩壊です。「ソーシャル・ディスタンシング=社会的自主隔離」は、命を守るための社会的距離です。やがて、ワクチン・治療薬ができ、未曾有の事態から脱出し、「あの時は世界中が大変だったのよ・・」とマスクをとって笑顔でお話しが出来る日まで、「ソーシャル・ディスタンシング=社会的自主隔離」は、私達の新しいライフスタイルと捉え徹底していきましょう。
 もう一つ同じ位、留意しなくてはならない、大切なことがあります。“距離は、心の距離”でもあるということです。気が滅入りがちな日々を送っていると、人間関係もネガティブになりがちです。このような時こそ、意識的に周りの人々(家族・職場の仲間・友人・お客様)とのコミュニケーションを大切にしましょう。電話・メール・SNS等で思いやりの声かけをし合いましょう。

 先が見えない閉鎖的な経験は、皆が同様に味わっています。不安な日々ではありますが、よいこともあります。一番の幸せとは何か? 仕事の本質とは?・・、今まで見えなかったこと、考えなかったこと・・等の、多くの気づきを与えてくれています。その気付きの数々は、必ず未来に活きる新しい行動につながっていきます。ピンチをチャンスに変える時です。
 夜明け前が一番暗く、長い、しかし、明けない夜はありません。こんな時は、今自分が出来ることを精一杯しましょう。時間を上手に使い、体力づくり、読書等、自分の内面磨きに力を注ぎましょう。因みに私は“断捨離”を始めました。
 クイズを出します。「コロナ」の三文字で漢字一文字を作ってください。連絡頂いた先着5名にはプレゼントを差し上げます。答えは6月1日のレターで!

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植田亜津子

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