レター No.19「エディー・ジョーンズから学ぶ」(2015年11月4日)

 ラグビーは「手でボールを前に進めてはいけない」・・。「エッ!そうなの(@_@)!」と、びっくりする程ラグビーを知らない私が、イングランド開催のW杯で、世界ランキング3位・過去のW杯で2度優勝経験がある強豪南アフリカに、世界ランク13位・過去のW杯での戦績1勝21敗の日本が勝ったニュースを観た時から、すっかりラグビーファンになりました。リスクを恐れず果敢に攻撃を仕掛ける“ジャパン・ウェイ・ラグビー”に魅了されたのは、私だけではないと思います。
 特に、歴史的な勝利へ導いた立役者エディー・ジョーンズ。恐るべき実績を上げてきたヘッドコーチ・エディー・ジョーンズのコーチング力に心を奪われました。
 
 彼は、W杯に向けて選手達に厳しい言葉をかけ続けたそうです。“W杯では、「ジャパン・ウェイ」を世界に示して、驚かせなければいけません”“歴史を作れるのは一度だけ”“義を見てせざるは、勇なきなり”(自分がなすべきことを知りながら、行動に移さない人間は勇気がない)等の、選手達に自覚を促す言葉の数々。選手達は最初は彼の言葉に実感が無かったそうですが、厳しい練習を重ねていくうちに「デキルかもしれない」と思い始めたそうです。
 
 他のスポーツと比べ、接触プレーが多いラグビーは、もともと身体が小さい日本人にはどうしても不利。グローバルな外国人選手たちの裏をかくには、動き続ける体力と渡り合えるフィジカルがどうしても要求されます。彼のチームの作り方は選手をフィジカル面から徹底的に強化していくもので、一見当たり前の様でその練習は凄まじく過酷なトレーニングの毎日だっだそうです。どのような世界でもトレーニングに勝るものはないのですね。

 彼の名言は数々ありますが、その中の一つ。“まず考えるべきは、スケジュールではなく、チームをどこに連れて行きたいか、つまり目的地だ”“次にどうやってそこに行くのか。そのためには何が必要なのか。それを明確にした上で最後にスケジュールだ”

 私たちは、指導者という立場にいます。まず考えるべきことは、受講生をどこに連れて行きたいのか、つまり目的地。次にどうやって目的地に行くのか。そのためには何が必要なのかを明確にして、スケジュールをたてなければなりませんね。更に彼は、コーチングとは「信じること」と言っています・・・・・心に沁みます。               
 素晴らしい指揮官エディー・ジョーンズは、残念ながら11月1日付けで退任しました。最後に彼は、「日本は才能ある若手選手の育成ができていない。これが変わらなければ、W杯で8強に入れない」と育成システムの構築を訴えました。
 まるで、私たちに言っているように!

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植田亜津子

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