色にはパワーがあります。例えば、ピンクはモテカラーと言われています。ピンク色のモノを身にまとうと、女性らしい、可愛らしいイメージで見られます。不思議なことに、心理作用で、女性ホルモンも活発化します。つまり色の持つ意味がそのまま、人やモノのイメージを作り、メンタル面にまで働きかけます。色の魔術です。
本当かウソか分かりませんか、包帯の色は白ですが、包帯を紫にすると傷の治りがはやいとか?
さて、ブランディングの仕事をする人は、色をとても大切にしています。色にはメッセーッジを伝えるパワーがあるからです。
“エルメス”からは何色をイメージしますか? “クリスチャンディオール”は?
“ティファニー”は? “ユニクロ”は? “三越”は? マツモトキヨシ”は?・・等。皆さんの頭の中に企業名と共に色が記憶されています。
このように色のもつパワーをもっと上手に仕事や日常の生活に取り入れることにより、ココロにも、カラダにも、エネルギーをチャージすることができます。
例えば、雨の日や、気分が沈んだ日に会議がある時は、男性は思い切ってピンクのYシャツを着たり、女性はいつもより明るくチークメイクをします。それだけで、気分が明るくなりませんか? また、自分の気分や、相手に伝えたいメッセージ、その場の雰囲気づくりなど、TPOに合わせて色のメッセージ性を効果的に使えば、言葉よりずっと説得力があります。
☆淡く薄い色は、色のもつ意味を和らげ、明るく軽やかなイメージ
☆濃い色は、色の持つ意味を強め主張し、重厚で強いイメージ
☆赤み系の暖色は、明るくポジティブなイメージ
☆青み系の寒色は、冷静で落ち着いたイメージ
☆緑系の中間色は、平和で穏やかなイメージ 等
以前、食品メーカーの研修を担当していた時のことです。女性リーダー達と、「固形カレールーの売上げをアップしよう!」ということになりました。コンセプトは、“辛さ”と“グレードの高さ”です。そのメッセージをどうお客様にアピールするか、女性リーダー達で話し合いました。その当時は「カレーパッケージ(箱)」の色は、茶色+黒、黄色+赤、緑、等が主流でした。今ではどこにでもある(その当時は無かった)“劇辛カレー”のパッケージの色使いを「真っ赤+黒+金」に、“ハイグレードカレー”を「濃茶+金+黒」・・等に替えることにしました。それが大当たり!売り上げ倍増!言葉より色の持つイメージの方が人の心をつかむことが証明されたのです。今から20年程前の話ですが、思えば、今で言う「女性戦力・活躍」の話しです。「女性戦力・活躍」は古くて、新しいテーマなのです。
上記の話はプラス面でしたが、逆に、色の使い方を一つ間違えると損失が起こることを知らなくてはなりません。例えば、女性のヘアカラーやネールカラー等・・・。
LOVE
植田亜津子