こんにちは、お変わりなくご活躍のことと、拝察いたします。
気品あふれる花、アヤメが咲き開き始めています。外側の花びらの中央にある網目模様が「綾目(文目)」の由来になったと言われている多年草です。
「いずれアヤメかカキツバタ」という言葉がありますように、アヤメとカキツバタはよく似ています。見分け方は咲く場所、アヤメは山野に、カキツバタは水辺に咲きます。両方とも、ピンと背筋をのばして優雅な佇まいです。
「オノマトペ」という言葉をご存じですか?
「オノマトペ」とは、音や声、動作などを音声化して示す方法のことです。
例えば、「ドキドキする」、「ニコニコ顔」、「テキパキ動く」等の、擬音語、擬声語、擬態語です。私たちが日常何気なく使っている言葉の中に、「オノマトペ」は登場しています。
しかし、「オノマトペ」・・・、不思議な響きをもっている言葉ですね。
「オノマトペ」はフランス語で、元々は、古代ギリシア語の「onoma(名前)」と「poiein(作る)」を組み合わせた「onomatopoiia(オノマトポイーア)」に由来すると言われています。因みに、英語では「onomatopoeia(オノマトペア)」、フランス語では「onomatopēe(オノマトペ)」です。
今回は、「オノマトペ」に注目して、その効果について考えていきたいと思います。
では、もう少し、「オノマトペ」を味わってみください。
・擬音語→ ガチャンと鍵が開く音がした、ドアをバタンと閉める、ジョキジョキ布を切る 等
・擬声語→ ワンワンがいる、ブーブーに乗る、ピーポーピーポーが来た、等
・擬態語→ スベスベの肌、フワフワのパン、お腹がペコペコ、 等
☆「雨」の「オノマトペ」
・ポツポツ、パラパラ、シトシト、ザーザー、ドシャドシャ等、「オノマトペ」によって、雨の雰囲気や激しさが感覚的に伝わってきます。
☆「喜びの感情」の「オノマトペ」
イソイソ、ウキウキ、ウハウハ、キャピキャピ、ホクホク、ランラン、ルンルン、
ワクワク、等、嬉しさ、喜びに心を弾ませる表情までもが浮かんできます。
いかがですか?このように「オノマトペ」によって、自然の音や人々の感情、動作等が、具体的に生き生き表現されます。改めて、私たちの複雑で繊細な感情や気持ちを言葉でも表現できることが分かります。
<「オノマトペ」のメリット>
1.脳の活性化と行動力の向上
仕事を始める前に、今日一日をシュミレーションしてみます。例えば、「自分の席には、ピンと姿勢を正して座り、午前中はサクサクと仕事をこなし、午後はバリバリとプレゼンをします。定時にはサッと仕事を終えます。帰りにスポーツクラブで、汗を流しスッキリします。」と言ったとします。一日がイメージでき、仕事の取り組みが躍動的になります。((*^-^*)「オノマトペ」過ぎの感がありますが、行動が見えますでしょう!)
2.推進力アップ ~購買意欲がアップ~
商品のパッケージやPOPなどに、「オノマトペ」があると、消費者の購買意欲を促進させる効果があります。例えば、食べ物なら「サクサク」「パリパリ」「トロトロ」「モチモチ」等は、美味しそうな食感の「オノマトペ」ですし、掃除道具や洗剤等は「ゴシゴシ」「ツルツル」「ピカピカ」など、清潔感をイメージさせる「オノマトペ」があると、購買意欲が高まります。
3.モチベーションアップ
「グングン」「ノビノビ」「メキメキ」などの前向きな「オノマトペ」には、自己肯定感を高める効果があります。
例えば、「電話応対がメキメキ上手くなっているね」「最近営業成績がグングンのびているね」等の「オノマトペ」は、承認を強化しますので効果的です。
私は、研修中は意識的に「オノマトペ」を使っています。例えば、「サッと立ちましょう」「研修室の中はテキパキ動きましょう」「ピシッと手を挙げましょう」「口角を上げニコニコ笑顔で挨拶をしましょう」「遠慮なくドンドン意見を述べましょう」等、目に浮かぶでしょう?!(*^-^*)
世界中で「オノマトペ」は使われていますが、その中でも日本語は特に「オノマトペ」が多い言語だといわれています。理由は、諸説ありますが、日本は英語に比べ、動詞の種類が少ないことが主な理由のようです。例えば、「〜を見る」という場合、英語には「see」「look」「watch」等、数種類の動詞がありますが、日本語は基本的に「見る」という動詞しかありませんので、フワッと見る、パッと見る、じっくり見るなど、オノマトペを使って表現を補ったのではないかと考えられています。
最近は、新しい「オノマトペ」が増えているそうです。理由のひとつとしては、SNSやスマートフォンのメールなどの普及で、短い文章でのコミュニケーションが増え、そうしたやりとりに「オノマトペ」はピッタリということです。新しいところでは「ぴえん」なんていうのもありますね。
その場の空気感やニュアンスなどを簡単に伝えられる便利な表現「オノマトペ」を効果的に使い、円滑なコミュニケーションをとっていきましょう。
ジメジメした梅雨のシーズンですが、気持ちはサバサバ、表情はニコニコ、仕事はサクサク参りましょう。※呉々も、「オノマトペ」の使い過ぎにはご注意下さい(>_<)。
LOVE
2025年6月1日
植田亜津子