秋の味覚を楽しみながら、深まりゆく秋を感じる今日この頃です。皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか?
 カレンダーも「あっ!」という間に、今月を入れて2枚だけになりました。本当に「光陰矢の如し」、時間の経つのが速いです。
 今回は「1秒」という時間について捉えてみたいと思います。因みに、1秒とは瞬(まばたき)1回、正に一瞬です。

☆1秒間に、人間は93mlの空気を吸っています。
1分間では、5.6ℓ、1日約8,000ℓの空気を吸っています。空気の組成は78%が窒素、21%が酸素、残りの1%に二酸化炭素やヘリウムが含まれています。
死生(死ぬこと・生きること)は呼吸と共にあるのです。一息ごとに命を思いましょう。

☆1秒間に、私達の心臓は1回脈を打ち、60mlの血液を送り出しています。因みに、ハツカネズミの心臓は1秒間に10回、象は3秒に1回、クジラは9秒に1回脈を打ちます。
心拍数には限りがあり、個体に寿命があるのは、種を維持するためであるのです。

☆1秒間に、地球上では420万トンの雨が降っています。今日、空が晴れていても、世界のどこかでは雨が降っています。1秒間に降っている雨の量、420万トンは、25mプールの1万2,700杯分。多いと思いますか?少ないと思いますか?
年間降水量には限りがありますから水を大切にしましょう!
<25mプールの容量=330㎡(25m×11m×深さ1.2m)>で計算。

☆1秒間に、ハワイが29ナノメートルのスピードで日本に近づいています。
南国の楽園ハワイ諸島の太平洋プレートは、年間9㎝のスピードで日本列島に向かって移動しているそうです。遠い先、日本からハワイへ散歩に出かけられる日が来るかもしれません。残念ながら、それは6,300万年後とのこと。もう少し移動のスピードを上げて欲しいですね!「ひょっこりひょうたん島」みたいで楽しいです。 
地球が46億年前に惑星として誕生して以来、地球内部では熱の対流が続いています。この対流によって、地球の表面は常に動いており、この動きが地震や火山の噴火などを引き起こしているのです。ハワイ諸島が移動しているはこの対流によるものです。地球の大陸は太古から離合集散を繰り返してきました。
<1ナノメートル=100万分の1ミリ>

☆1秒間に、グリーンランドの氷河が1,620㎥解けています。
平均気温の上昇によって、グリーンランドの氷河が溶けている量は、毎年510億㎥。
日本最大の湖、琵琶湖の容積の約1.99倍に相当します。氷河が溶ければ、地球全体の海面水位が上昇し、広大な土地が失われます。このような氷河の融解は、グリーンランドだけではなく、アラスカやヒマラヤの氷雪塊、ヨーロッパ・アルプスの山岳氷河など世界の様々な場所で起きています。キリマンジェロの雪は消え、モルディブは海に沈んでしまいます。
<琵琶湖の容積=275億㎥>

☆1秒間に、チーターは、28m草原を駆け抜けます。
カタツムリは1秒間に1㎝。イルカは1秒間に13m。ハトは24m進みます。
アスリート達は、常に自分の記録を上げる努力をしていますが、どこまで、人間の限界に迫れるでしょうか? 

☆1秒間に、世界最大のハンバーガーチェーンには、532人が来店しているそうです。
世界最大のハンバーガーチェーン、マクドナルドの店舗数は、全世界で3万店以上あり、1日に4,600万人が訪れていると言われています。1秒当りの来店者数は532人。1人1個のハンバーガーを買うと仮定すると、世界中で1秒に500個以上が売れていることになります。私達の心臓が脈打つ度に500個。世界消費の一コマです。ハンバーガー1個の裏にある、グローバルな環境への影響を考えざるを得ません。

☆1秒間に、小腸内では170万個の細胞が生まれ替わっています。
人体の内部も常に変化しています。人間の身体は、約60兆個の細胞から出来ていると言われています。細胞によって、寿命はまちまちですが、食べ物や呼吸によって、外部から物質を吸収し新陳代謝を繰り返しています。
胃の粘液細胞は2~3日、肌の細胞は約4週間で入れ替わるそうです。1,500億個ある小腸の栄養吸収細胞は、細胞の中でも最も寿命が短く24時間で生まれ変わると言われています。私達の知らないところで、すごいことが起きています。私達は生かされているのです。

 私達がお茶を飲み、空を見上げ、自宅から会社に通勤している間に、自分自身を含め、世界中のあらゆるものが、留まることなく変化しています。その変化は、よいことも、よくないことも、今この瞬間の自分につながっています。
 古くて新しいマーケティング理論「CS(利用者満足度)」の「真実の瞬間(Moment of Truth)」を思い出します。「経営の原点は、お客様と接点をもつ担当者と、お客様との触れ合いの瞬間にある」。「日々是好日」。

LOVE
植田亜津子