2026年の中秋の名月は、新暦では9月25日(金)にあたり、天文学的な満月はその2日後の9月27日(日)01時49分に訪れるという今年は珍しい年でした。秋の夜長に美しい月を愛でる特別な時を体験しようと、楽しみにしていましたが、残念ながら曇り空で、我が家からは中秋の名月の鑑賞はできませんでした。
次は十三夜、十五夜から1か月半後の、10月23日(金曜日)に観賞できます。十三夜は満月ではなく、十五夜(中秋の名月)の後に楽しむ「後の月」として親しまれています。秋の心地よい夜風に当たりながら、それぞれの地で、それぞれの想いを馳せながら、名月を鑑賞しましょう。
さて、「月が綺麗ですね」という言葉から、夏目漱石の「I love you」「我君を愛す」の逸話を思い出します。
夏目漱石が中学校の英語教師をしていた頃のこと、ある生徒が、小説の一節に出てくる「I love you」を「我君を愛す」と直訳したそうです。それを聞いた漱石は、「日本人はそんなストレートなことは言わない。ここは『月が綺麗ですね』とでも訳しておきなさい。その方が気持ちが伝わるだろう」と伝えたとのエピソードがあります。
但し、これは本人が実際に言ったと、確認出来る史料があるわけではなく、後世に広まった逸話と考えられています。
お月見をしている時、「月が綺麗ですね」と言われたら、皆さんは何と返答しますか?!相手や状況にもよりますが、私は、自分自身が「美しい」と感じたものは、ストレートに「本当にきれいですね」と返すと思います。しかし、相手が楽しい方だったら、ちょっとお茶目に「ウサギさんがお餅をついていますね」、状況によっては「お月様、まん丸でパンケーキみたい」等、とも言いそうです。
改めて考えてみると、何気ない返答の中にも感情が入り、相手を喜ばせたり、誤解させたり、傷つけたりしている可能性があることです。日常の会話の中でも起こり得ります。
「月が綺麗ですね」の最も有名な返しは、森鷗外の小説に登場する「死んでもいいわ」という言葉です。強烈な愛の表現だと思います。
二葉亭四迷(ふたばていしめい)が、ツルゲーネフの「yours」を「死んでもいいわ」と訳したという逸話と結びついて、夏目漱石と二葉亭四迷という明治時代の文学者にまつわる二つの恋愛表現として、後世になって「告白」と「返事」として結び付けられ語られています。
改めてイメージしてみましょう!満月を見ながら「月が綺麗ですね」という、愛の告白を受けた時、あなたは?
定番の「死んでもいいわ」或いは、「漱石ですか」と言ったならば、「me too」、私も同じ感情を持っていますと、告白したことになりますね。しかし、あまりにもサスペンス的です。
もっと相手への愛情を、月の美しさに重ねた詩的な愛の言葉で伝えてみましょう。例えば、「あなたと見る月だから、こんなにも美しいのですね」・・ヒエ~、考えるだけで、照れます(^_-)-☆。皆さんの返しの言葉をお聞きしたいです。
しかし、ビジネスで、このような文学的表現や詩的な表現、自分の思いを言葉にしない暗号のようなコミュニケーションをおくっていたら、事故やトラブルが起きます。相手にストレスや不安を与え、非効率的です。
「エッ⁈ 何ですか?!」と訊き返されたり、「○○さんとのコミュニケーションって、疲れる~」「何が言いたいのですか~」「これって、モラハラ~」等と言われたことがある方は気を付けましょう。
相手と人間関係を築いたり、質の高い仕事をしていくには、目的・事実・情報・感情・欲求等を、正確に明確に伝える、伝わる言動が求められます。そのコミュニケーションプロセスの中で「信頼関係」や素敵な「LOVE」が育まれていきます。
夜空が美しいこの時季は、月の近くに土星が見えます。満月に近い「月」は、とても明るいため、土星は見づらいかもしれませんが、お月見の際は、土星にも気を留めてみて下さい。
「月より新米」。新米が美味しく頂ける頃です。農家の方々が愛情を注ぎ育てて下さっているお米は、田植えから稲刈りまでの日数は、品種や気候によって異なりますが、一般的には早生品種で約90日、遅生品種で約120日かかるそうです。
ここでクイズを一つ出します。稲1株にはどれくらいの米粒が実っているでしょうか?
正解は、品種によって、違いがあるものの、1株の稲から収穫できる米粒は、約1,500〜1,540粒とのことです。普通の茶碗1杯のご飯の粒は、およそ3,250〜3,400粒何と、約2.1株分にあたります。
一粒の種籾(たねもみ)から芽が出で、苗となり植えられ、手をかけて丁寧に育てられ、その実り(新米)を頂くとき、農家の方々に感謝せずにはいられません。
ピカピカの新米を頂くとき、本当に幸せを感じます。
LOVE
2026年10月1日

