レターNo.117「ひとさじのハチミツ」(2023年3月1日)

 春を告げる花と言われている「ミモザ(アカシア)」に引きつけられ、フラワーショップに入りました。明るい黄色の花の房の中に一匹の“みつばち”を見つけました。冬ごもりから目覚め“はちみつ”の採取が始まったのでしょう。
 もう3月ですね。皆様、お変わりなくご活躍のことと拝察申し上げます。

 「一匹のハチが一生に集めるはちみつの量は、小さじ一杯」  ~ジョーン・モンテリエ~

 知っていましたか?一匹のミツバチが、生涯で集める“はちみつ”の量は、スプーン1杯、重さにすると5g と言われています。胸がキュンとします。
 働きバチは全部メスです。ミツバチの世界でも、女子軍団は真面目によく働きます!
(※1.3月8日は「国際女性デー<ミモザの日>」です)

 一匹のミツバチが一生働いて、でき上がる甘く芳醇な、ひとさじの“はちみつ”は、大家族を養うための貴重な食料なのですが、人間にとっても味覚の楽しみを超えた、この上なくありがたい恵みなのです。“はちみつ”がどんなに役立っているかは、私自身が体験から実感しています。
 純粋な“はちみつ”は、働きバチが花の蜜を集めて出来上がると思っていませんか? そんな簡単なものではないのです。働きバチは、運んで来た花蜜を巣に持ち帰ってから吐き出し、自身が持つ酵素とまぜ、それを受取係のハチに渡します。その蜜の蔗糖(しょとう)は、ハチのもつ酵素でブドウ糖と果糖に分解され、その後、貯蔵係のハチに口移しで渡し、巣房(すぼう)に保管されます。貯蔵係のハチは、自らの羽で羽ばたいて水分を蒸発させ、蜜が濃縮できたところで、巣作り係のハチが、蜜ろうによって蓋をし、じっくりと時間をかけて蜜を熟成させていきます。素晴らしい役割分担とチームワークで“はちみつ”は出来上がります。自然の摂理を待ちきれず、人間が早くに収穫(精製)した“はちみつ”は完成していませんので、水っぽい(サラサラ)です。

 ところで、皆様は“はちみつ”を召し上がりますか? 
 実家の近くに“はちみつ屋さん”があったせいか、子供の頃から“はちみつ”は、暮らしの中に当たり前のようにありました。例えば、口内炎になれば“はちみつ”を塗る、唇びるが荒れれば、“はちみつ”がリップクリーム。喉が痛い時は、緑茶に“はちみつ”を溶かしてうがい、夏は(※2)“はちみつレモン水”で夏バテ防止、冬は寝る前に温かな“はちみつレモネード”でよく眠れます。手足に傷ができれば、薄く“はちみつ”を塗る。こんな具合に“はちみつ”は、今に至るまで、美味しい「家庭常備薬」であり「万能薬」です。勿論、トーストやヨーグルトにかけたり、お料理にも使います。ちょっと甘い物が欲しい時は台所でスプーン1さじ、ペロ~リ。クマのプーさんに負けない位“ハチミツ”ファンです。
 “はちみつ”の選び方は、精製や加糖、加熱していない、天然純粋な“生はちみつ”を選ぶことが基本です。“はちみつ”の種類は、蜜源の花によって大きく2つ「単花蜜」と「百花蜜」に分けられます。「単花蜜」は、名前の通り、大部分が1種類の花から採れた“はちみつ”で、「百花蜜」は百の花と書くように、複数の花から採れた“はちみつ”です。“はちみつ”の独特の味や香りや色を決めるのは、ミツバチが集める花の種類によって変わり、その数は数え切れない程あります。
 実家は静岡ですから「はちみつ屋さん」には、「みかんの花のはちみつ」「レンゲ草のはちみつ」「菜の花のはちみつ」「桜のはちみつ」等の「単花蜜」があります。どれも美味しいですが、最近は「百花蜜」を購入しています。マルチビタミンのようなものです。

 インストラクターの皆様も、新人研修がスタートしますね。新人研修には、パワーとエネルギーが必要です。今年は“はちみつ”でパワーチャージするのは如何でしょう?!
“はちみつ“は免疫力を高め、特に喉の心配(イガイガ、ヒリヒリ、モゾモゾ)を忘れさせてくれます。優しい最強の味方です。

 季節の移り変わりは速いです。東京の桜開花予測は3月20日です。ミツバチさんも皆様も、これから秋まで大忙しですね。ミツバチさんには、快適なハチミツ日和が続きますように、インストラクターの皆様には、楽しく、やりがいがある研修の日々が続きますように、祈っております。Good Job!

LOVE
植田亜津子

<※1.3月8日は「国際女性デー(ミモザの日)」です>
日本ではなじみがありませんが、多くの国と国連がこの日を「女性の日」にしています。世界各地で集会や、様々なイベントが開催されます。興味のある方はニュースで注意深く見て下さい。
☆「国際女性デー(ミモザの日)」に就きましては、2019年3月1日の、「Four-Leaf Clover レター No.63(ミモザの日)」をご覧ください。

<※2.プチ料理教室>
☆レモンはちみつ漬け(A)
日本産レモン(ワックスがかかってない)を3~4個よく洗いスライサーでスライスする。綺麗に洗った空き瓶にレモンと“はちみつ”を入れる、ただそれだけ。1週間後位から食べ始め、2か月位で瓶が空になります。
☆使い方:サラダドレッシング、お肉料理のソースづくりにも役立ちます
  ・夏は(A)を冷たい水で割れば、はちみつレモン水(※)
  ・冬は(A)のお湯割りでハニーレモネード
(注※)ハチミツは酸性ですので、スプーンは木製か、ガラスや陶器製で柄の長いものをお勧めします。

 

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