レター No.45「感謝と思いやりを一枚のハガキにのせて」(2017年12月1日)

 本年も余すところ一ヶ月、年々時の経つスピードが増し、“スピード違反です!逮捕します!”と誰か言って、減速させて!・・・と、思っているのは私だけではないでしょう。
 しかし、そんな慌ただしい一年の最終の12月は、実はとても大切な月です。どんなに忙しくても、この一年を反省しながら、周囲の人々に思いを馳せ、感謝の気持ちを伝えるチャンスが与えられている月なのです。
 
 私の場合は、一つが年賀状です。一年お世話になった方々、大切な友人達に、日々の感謝と数々の無礼を詫びながら、一人ひとりお顔を浮かべてメッセージを書き添えます。
 その時、忘れてはならないのが、喪中のはがきを頂いた方へのお返事です。喪中のご家庭にこそ、心を込めてお返事を書くようにしています。
相手の立場に立って考えれば分かることですが、自分が大切なご家族を失い寂しい思いをしている時に、その心を気遣うお便りが届いたらどんなに嬉しいでしょう。
 相手が嬉しい時、おめでたい時は勿論ですが、悲しい時や辛い時にこそ、何か心のよりどころになるような言葉を贈ることが本当の思いやりや感謝であるように想います。

 皆様ご存じの通り、私は字が下手ですが、知人の退職、結婚、独立、転職、転居、叙勲や、新聞記事が載った時、著作物が贈られてきた時等、ラインやメールではなく、ハガキを出すようにしています(書くタイミングを失った時は電話)。
 以前の私は、字が下手ですのでハガキは書きませんでした。ある方が、「ハガキは“心の会話”」と言われました。「“心の会話”なのだから、上手な字で書いたら、相手に劣等感を感じさせるでしょ! だから下手な字で書いたハガキのほうが、“いいハガキ”なのよ」と言うのです。妙に納得しました。
 それから、私は下手な字でもハガキが出せるようになりました。敢えて下手な字を見せることにより、相手との心の距離が縮まり、安心感、親近感をもって頂けているように感じるのです。これは、ハガキに限らず、人と人とのコミュニケーションの真理です。現に今まで、お出ししたハガキがきっかけに、お目にかかった事がなかった方とのお付き合いが始まった例もあります。

感謝や思いやりは、周囲から求めるものではなく、自分がどれだけ相手に気を掛けられるか、そしてその気持ちを言動にして発することができるかだと思います。12月はそのような愛(善)の循環を自らが起こす月であると思います。
 
 一年の疲れがでやすい月でもあります。ご自愛ください。飲み過ぎ・食べ過ぎにも!
もう忘れていると思いますが、年頭にたてた目標の達成具合も反省しましょう!
 やはり、師走ですね。

LOVE
植田亜津子

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